更新:2003年09月2日

これって本当にトップウォーター用スピニング?
ジャクソン・MS-60TWS (トップウォータースペシャル)

Jackson Mossback
MS-60TWS

 


Line 6-10lib
Lure 1/8-3/8oz

トップウォーター用スピニングという竿

そもそもが世間にはトップ用のスピニングロッドというのが少ないです。選択肢がかなり限られております。

さて初めてこの竿を素振りしたときは、とてもトップ用とは思えませんでした。型番もうたい文句も知らずに触った私は・・・

「あ、これってスプリットショットやらライトテキサスにぴったし!」
「小型ミノーのジャークなんかでも使えそうやな」
「ことによっては常吉もいい」

といった感覚がありました。だってスゲーチップアクションで、センシティブ。んで型番を見ると、

「MS-60TWS」何々、「TWSとな?」これってもしやトップウォーターを意識しているんじゃ?トップ用として何かあるのかなあ?もしかして。

これが2年ほど前にどこかの中古タックル店でのこと。 そして今目の前にある新品のこの竿を振ると、やっぱし2年前と同じ感覚。なんでこれがトップ用なんやろなー?

ちょっと古いけど、この竿をたとえたら、

UFMウエダのLCS-60B(ライトキャロスペシャル)
エバーグリーンならエアリアル

これらのチップセクションだけもう少し柔らかく、そして現代的に持ち重りがしないと言う感じ?

実はこの「トップウォーター用に生まれた」と書かれた竿、突然全国的に安売りが始まり、トップで使えるスピニングを探していた私は簡単にバイトしました。2年前の疑問もあって確かめたかったという好奇心の固まり。

意外に少ないのですよね、軽量トップウォータープラグに使えるスピニング。

その上私はメーカーのうたい文句ってのを最初だけ意外に受け入れたい、そして受け入れてあげようと努力する方なので、白百合のように素直になってこのロッドをゲットしたのでした。


36トンカーボンとおぼしきブランクス

もはや今はありがちなスピニングのカーボンロッドそのまま。なおさらなぜこれがトップウォーター用スピニングロッドを名乗るのかますます不明です。36トンの張りがやっぱりある。よく言われるところの、「トップウォーターにはグラスのような柔軟性、はたまた低弾性カーボンか」ということにはまったく当てはまらないロッド。ガイド配置だっていわゆるニューガイドコンセプトに近いもの。

ちなみにガイドは8個でステンレス+SiC。トップウォーター用にはそんなんいらんでしょー。正直言って私が使いたい12libナイロンはちょっときつい。まあ、本来この竿のスペック表示では10lib止まりなんですけど、まあそれくらいが実用範囲か。

 

 

意外に役立つチップ部の融通

とここまで読むと、トップ用にはかなり怪しいスペックの竿です。しかしならが、小型のトップウォータープラグを実際に引いてみると、意外にも使いやすいことを発見。

チップ部分でまるで自分の指先を使ってプラグを操作しているような感覚になるほど上手く操れます。特に小型が多いポッパー系は扱いやすい。

こりゃあなかなか良いです!

そこで考えたのですが、もしかするとトップウォーターのプラグが小さくなると、ベイト用のトップ専用竿をそのままライトにしていくだけでは実用上問題ありなのかも知れません。

胴で曲がるライトなスピニングならばトラウト用にいくらでもありますよ。しかしどうもこれじゃあ水面に浮くプラグをコントロールすることが難しそうです。トラウト用は、言い切ってしまえばどこかライトアクションの巻物系スピニングということができるかも知れません。ロッドでチョンチョンとやるには向かないのでしょう。

そして数少ないトップ用スピニングの多くは、そのスペックを見ると意外にもチップよりなアクションで、バットはそこそこ固めな物が多そうです。単なるスローテーパー&ライトアクションではバスのフックアップもできないと思います。

結論として、この竿MS-60TWSは、軽量クラスのトップウォータープラグに対してどうも正解のような気がします。使ってみてから初めてわかるという感覚。

追記:

ブランクの一部に以下のような書き込みあり。

MULTIPLE TAPERD

マルチなテーパーということなんですね。これは実は似ている竿に上げたUFMのLCS-60Bやエアリアルとの共通点と言えるかも知れません。UFMではこれを実現するために、あえて2ピースの道を取ったわけです。これらの竿のアクションは、単にチップとかレギュラーとかスローとかではもうくくり切れないと思います。

それにしてもこの竿は「トップ用」と書いており、宣伝文句もそのようになっていたことで売れなかったと思いますよ。他の用途のことをプッシュしていればそれなりに売れたと思うのだけどなあ。

グリップ

MOSS BACKシリーズ共通ですが、フォアグリップが独特な形をしています(冒頭の写真参照)。これって指を添えるのに大変良いです。見た目として好みの分かれるところでしょうが実用性あります。このフォアグリップの考えはOFTのヒロイズムシリーズと似ていますね。

それからこのTWSに関して言えば、エンド部のほうのグリップが短めであることが特筆できます。トップウォータープラグのアクションやミノーのトゥイッチ、ジャークにおいては長過ぎるグリップエンドはじゃまもの。ダブルハンドルを維持しながら適度に短い設計です。これはかなり使いやすいです。

ところで、グリップエンド末端にはジュラルミンとおぼしき円盤型の金属が接着されています。これって素直にゴムじゃあいけないのだろうか(まん中にエンブレムをいれよとは思いませんが)。金属だと傷がつきやすいということもありますが、それ以前に金属だからして滑りやすいという問題があります。ロッドを持ち運びするとき、どこかに「立てかける」ということって少なくないですよね。こんなとき、グリップエンドに金属円盤がはりつけられていると、コンクリの路面などに立てかけると簡単に滑って非常に安定性が悪いです。ささいな高級感のために実用性をスポイルしてはいけません。私はここにゴム板を貼りたいと思いますよ。

使用8時間程度のまとめ

このロッドは軽量トップウオーターのプラグを引くのにはうってつけだと思えます。かなりコントローラブル。しかし他への応用が柔軟なつぶしが効くロッドと言えるかも知れません。

 



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送