Part4

EONチューニング編その2

このページはAbu Garcia ambassadeur®EON SPORT 3601のキャストコントロール機構のトゥルーチューンについて書かれています。

内容には各パーツの役割など記載されていますが、あくまで私見であり、チューンの結果について保証するものではありません。


1)まずは現状のEONの状態を復習チェック

再び左の画像を参照しながら・・・

症状1)

サイドプレートをはずすとき、サイドプレートのDのブッシュがスプールシャフトCをつかみ、スプール全体を引っこ抜いてしまうことが多い。これはあきらかにブッシュDがシャフトCをつかみすぎです。

症状2)

上の症状は出にくいが、スプールをフレームから引き抜こうとするときに、あまりスムースに出てこない。ハンドルシャフトを貫通する穴とスプール軸Bの摩擦が大きいと言えます。これは新品状態からあまり使っていないEONだと発生しやすいかも知れません。

ことによっては両方の症状を持つ機体があるでしょう。(スプールasy交換された私のはコレ)

 

さて、チューニングのポイントは前ページで解説したように、メカブレーキダイヤルの回転によって押されるスプールシャフトがスムースに軸方向に動くことです。よって以下のような簡単な作業でかなりましな状態になる可能性があります。

 

2)スプールシャフト研磨その1

症状1)の対策としては、ブッシュDがつかんでしまうスプールシャフト(遠心ブレーキ側)を研磨し、スムースに出入りできるようにします。このシャフトの飛び出しは小さく、作業しにくいですが、細かいコンパウンドを布に付けてちまちまと磨きます。そしてときおり、コンパウンドを取り去ってから実際にブッシュDへ差込み、動きを確認します。

目安としては症状1)が改善される程度です。

2)スプールシャフト研磨その2

症状2)の対策としては、スプールシャフトB(ハンドル側)を研磨します。これも細かいコンパウドの使用をお薦めします。

研磨の程度としては、本体のサイドプレートをはずして、遠心ブレーキ側を下に向けたとき、すこしゆする程度でスプールがスルスルと落下するようならOKです。
これもときどきコンパウンドをよく落とし、本体に装着しながら実験。

ちなみに、余計な実験・・・

スプール本体を写真のように手で持ち、スプール軸をコマ回しのように回してみましょう。シャフトなんて慣性モーメントかなり小さいと思うのですが、恐ろしく回転が持続するでしょ。やはりかなりな高性能ベアリングなんでしょうか?>SKFベアリング。

 

さていかがですか?シャフトがスムースに出入りするようになったでしょうか?組み上げてテストを再び行ってみてください。このときテストするのは、実際に使うルアーのウエイトでもってメカブレーキの調整をしてみることです。現実離れした強さでテストしても役に立ちません。

メカブレーキ調整の雰囲気

私は5/8〜3/4oz程度のプラグを巻物系グラスロッドでキャストすることが多いのですが、この種のセットでEONを使うときの調整の感覚を書いてみます。また、もっと軽量のルアーを使用する場合はこの限りでなく、もっとマトを得た調整があるかもしれません。

基本はメカブレーキ強め、遠心ブレーキウエイト少な目か?

まずは本体に添付されている解説書に従います。

「実際に投げるルアーを結び、クラッチオフでロッドを振るたび、
  ラインが25cm程度スルッと出る」

とこれでいくと、ダイワなどの電磁ブレーキや他の遠心ブレーキのリールに慣れているベテランの方にとってはけっこうきつめなメカブレーキ設定ではないかと思えます。

が、EONの場合「メカブレーキ強め、遠心ブレーキウエイト少な目」が5/8〜3/4oz程度のプラグのキャストとしては飛距離とバックラッシュ防止、そしてストレスのない飛び感覚のバランスに優れていると思います。EONの遠心ブレーキは思いのほか良く効くと思いますが、比較的ピークが出にくいようで、キャスト後半でもけっこう効いているように感じます。

そこで、他の遠心ブレーキのリールでは、キャスト後半の伸びが欲しい場合はメカブレーキゆるめ、遠心ブレーキブロック多めのセッティングをされる場合がありますが、EONの場合はちょっと異なる感じがあります。

失敗しないキャスト

バックスイングから前へのルアーの押し出しは、ロッドの反発力だけを使うと大変スムースです。要点として、ルアーの押し出し中にできるだけ一定加速状態を作る投げ方です。もちろん、腕を使って投げたとしても、この一定加速を加える方法であればバックラは起こりにくく、これはそもそもベイトキャストの基本でもあります。もちろん、他のリールでもそうですが遠心ブレーキのリール、特にEONはここを押さえないとバックラッシュしやすいタイプだと感じています。特にダイワの電磁ブレーキのリールではここの部分で「容認の幅」がありますが、EONはまあまあ厳しい部類に入ります。

以上、簡単な対策ではありますが、EONのメカブレーキの救済策です。他にも様々な事があるかも知れません。もしお気付きの点があればお気軽にメールください。

トップウォーターシティ管理人:メドウ 2002/7/13

 



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